azao_olc’s blog

あざおOLCクラブは、ワールドワイドに活動する匿名のオリエンテーリング集団です。

Art, Science and Philosophy

小さい頃から世界の構造に興味があった。それは世界を統べる法則を知ること、もしくは世界を記述する言語を知ることとも言える。

特に複雑なシステムが現れる過程は神秘的である。例えば生物種の多様さ、その形質の多彩さにはいつも驚かされるが、同時にこの無数の生物種はたった一種の単細胞生物を先祖とし、数億年、数十億年という途方もない時間をかけて現れて(そして無数の種が失われて)きた。似たような現象は生物の個体の形成プロセスにも見出だすことが出来る。有性生殖を行う多細胞生物はたった一つの受精卵が分裂し、この過程を繰り返すことで数十億個の細胞から構成される一つの個体が作られる(専門用語で発生という)。この細胞たちは発生の過程で徐々に特定の機能に特化してゆき、ゲノム、遺伝子発現、細胞間コミュニケーション、シグナル伝達といった多様な階層の内外で交わされる入力と出力が絡み合った複雑精緻な生命システムが作られる。このシステムが動作するおかげで、僕たちは動き、思い、生きる。

どれだけ複雑なシステムであっても、そこには構成単位が存在し、そこに付与された性質や構成単位間の相互作用によってシステムが構築される。こうした性質は何も生命にのみ見られるようものではなく、例えば建築様式からも要素と総体という構造が見て取れる。

Barbican centre, London, UK

そして、類似した要素であってもそれが繰り返され、調和することでその総体は個々の要素とは全く異なる有機的な質感を与える。これは建築様式でもそうだし、音楽でも何度も試されてきた。

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この”繰り返し”という事象は、複雑なシステムが自律的に形成される過程を考える上で不可欠なものに思えてならない。全く新しい要素(ノード)を一から作り出すよりも、既存のノードを複製し、そこに改変を加えていくことで機能を発揮させる方が安上がりだからだ。その実、生物のゲノム配列は数十億組の塩基対で構成され、そこにコードされた遺伝子たちの働きによって細胞の機能は発揮されるが、そのゲノムは半分近くが太古の昔に感染したウイルス由来の配列の繰り返しで占められるとともに、ゲノム中の一部の配列が大量に重複した領域も多く見られる。こうした領域では、配列の類似性が美しい幾何学パターンを形成する。

マウスのY染色体地図。格子状のパターンは全て同一配列の重複。Soh et al. 2014

さらに、「繰り返しが繰り返される」ことでそこに入れ子構造、すなわち再帰性が生まれる。再帰性の帰結としての階層構造は進化系統樹、細胞発生系譜樹、言語体系といったさまざまなシステムに見受けられるが、これはひとえに繰り返しという操作のコストの低さに起因するのではないだろうか。

ここで矛盾するようだが、繰り返しがシステム形成の骨格となる一方で、完璧な反復というのは存在しない。細胞のゲノム複製は多数のエラー補正機能を実装することで極めて高い精度で行われるが、それでも確率的に誤りが発生する。この誤りの積み重ねがやがて生物個体の特性として顕れ、同一種のコピーだったはずの二つの個体は別々の道を辿り始め、最終的に異なる生物種として定義されるようになる。現代芸術家Lee Ufanの作品を見ると、いつも進化のプロセスについて考えさせられる。インクが切れるまで等間隔に置かれた筆跡は一度として同じにはならない。繰り返される要素に与えられる揺らぎが後戻りのできない差を作り出す。

Lee Ufan (Hamburger Bahnhof, Berlin, Germany)

生命システムや生物種の形成過程を”神”に丸ごと帰することは容易だ。しかしながら、人類は宗教の発展と並行してより普遍的な世界の記述の仕方を探し求めてきた(あるいは宗教自体が一つの記述の方法だったとも言える)。最も強烈な理論の一つはダーウィン自然選択説だろう。自然選択説は子孫の個体群の中でより環境に適応した系統が選抜されて次世代へと受け継がれていくという進化理論で、この理論は多様な特性を持った生物種の作られる過程を見事に説明するとともに、これらが全知全能の設計者(あるいは神)の存在なしに自律的に現れうることを示唆した(コペルニクス的転回とはまさにこのことだろう)。

科学、思想の歴史を振り返ると、人類にとっては幻滅の連続であったように思える。古代ギリシャの哲学者は絶対的な本質、イデアの存在を唱え、事象はこのイデア、もしくは基本原理の写像として目前に与えられるものだとした(洞窟のメタファー)。科学研究のモチベーションは元々この基本原理の探索であったはずだ。しかしながら、古代人が思い描いていた強固な因果律と美しい基本原理は科学の進展とともに瓦解し、むしろ物体の座標は確率論的にしか規定できず、三次元だと思われていた空間は捻じ曲がり、進化は総当たりと選抜の力技であることが次々と示されてきた。そして、思想も(これに先んじていたかは不明だが)同期するように世界の神秘性を捨て始め、相対化、複雑性といったポストモダンの道へと進んでいく。”神は死んだ”という有名な言葉は文字通りキリスト教的価値観の崩壊を意図したものであっただろうが、自分には基礎科学の方向性の転換を予言していたように思えてならない。

境界というものの重要性も考えさせられる。周りを見渡すと、人は境界を作り出すものに価値を見出すようだ。例えば袋は単なる湾曲した平面だが、物体を袋に入れて手に提げることで物体は境界の自分側に割り当てられる。あるいは住居、衣服もそうだろう。いずれも外界と自分を分ける機能を持つ。カントが言うように、境界というのは先天的に世界に存在しているものではなく、人間の認知機能の限界に沿うように人間が自ら割り当てたものだ。しかしながら、皮肉にも人間自身が世界の複雑性、連続性に気づいてしまっている。生物種は一定の共有された特徴量から恣意的に割り当てられたものであり、実際のところは個体ごと、世代ごとにゲノムが変異し、混ざり合い、分岐していく。進化は絶え間ない連続的なプロセスであり、種と種を分ける明確な壁は存在しない。同様に、この境界線に依存していた価値観、例えば国籍、人種、国家観は境界が滲むにつれ急速に溶け合い、相対化していく。

生命科学の分野では、単なる現象の記述、演繹と外挿に終始していた方法論から一歩踏み出し、機械学習を組み合わせることでより予測可能な生命システムのモデル化が取り組まれている。例えばゲノム配列から配列修飾や転写活性を予測することは一定の成功を収めているが、多様かつ複雑な階層を組み合わせてより本物の細胞に近いモデル構築に取り組んだ際も同様の成功が期待できるのか、あるいは膨大なパラメータの海で途方に暮れることになるのか(あるいは、必然的な不確定性が存在することによって不可能なのか)については分からない。

畢竟、科学と芸術は世界を記述するための方法であり、二つは世界の見方である哲学を通して接続される。そして、安心して身を預けられる価値観が存在しない現代において、自身の哲学を持つことが大事ではないだろうか。進化する大規模言語モデルは尤もらしい答えを返し、書店で平積みされているN=1の自己啓発本よりは当てにできるかもしれないが、それでも僕たち自身の哲学を組み立ててはくれない。

 

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多謝定向會 2022冬~2023春

你好!

広東語がわからないのでタイトルは調べました。謝謝じゃないのか。あと「ありがとう」には多謝(ドーチェー)」と「唔該(ンゴーイ)」があって、どっちが適切か、10分ほど調べました。このブログがあらゆる意味での感謝を意図しているのと、「唔該」は日本語の「どうも~」に近いんじゃないかなと思ってタイトルを「多謝」としました。

単に中国語の繁体字ver.なわけじゃなくて、言語や発音も異なるし、台湾とも語彙が違うんですね。遅くなりました、香港編です。

 

九龍半島

2019年の清里でIOFEAを取得してから資格を行使する機会がなく、実務経験がないと分からないし資格もったいないんですよね~と某教授と話していたら、それならちょうどよかった!と誘われたのがたしか2022年の春くらい、今月開催される某大会の某をしております。

大会までになにか書かねばと書き始めたは良いけれど、書けることがあんまりない!それはそう。これから行く人に向けての簡単で普通なガイドでも書いておこうかなと。

 

九龍寨城公園

大会参加者や多くの人は九龍(カオルーン)エリアに宿泊するはず。大会公式宿は深水埗(シャムスイポ)駅の近く。香港国際空港から30分から1時間はかからないくらい。電車と地下鉄を乗り継いでもいいが、たぶん空港直通バスに乗るのが安くて速くて便利。

八達通(Octopus Card)というのがSuicaみたいなやつで、公共交通でもコンビニでも何でも使える便利なやつ、旅行者は現金チャージしかできなさそう。空港でカードを買って、香港ドルに両替しとくと良いかも。

物価は日本と変わらないくらいの印象でした。ローカルなランチが1食500円から1000円、飲み物やお菓子は1個100円とか200円とか。日本の食べ物や商品がそこら中で簡単に手に入って、それらは日本より若干高いかな~くらい。イオンやユニクロ吉野家セブンイレブンが普通にある。あとサークルKが生きてた。公式宿の周辺もかなり都会なので食べ物や買い物に困ることはないと思います。

支払いは大きな店やチェーン店ならクレジットのタッチ決済が普及していて、それ以外の個人商店でもOctopus Cardで事足りるはずです。残高不足するとか、現金だけの個人飲食店もあるので現金は必要に感じました。それでも金融都市だけあって街中の至る所に両替所があります。現金が不足したら頼ってもいいですがレートが分かりにくかったり悪かったりするそうなのは注意です。ATMもそこら中にあります。そういうのも含めて宿の周辺は山手線内側くらいの感覚です。

英語がどこにでも併記で書いてあるし会話も通じる以外に、漢字が容易に読めるので看板どころかニュースですら意味がわかる。もしコミュニケーションで困っても筆談でたぶんなんとかなる。あと日本語分かる人もわりと普通にいるっぽいので、異国だからと日本語で文句や汚い言葉使うのはやめといたほうが良いかと。

 

ビクトリア・ピーク

12月の気候はだいたい日本の春4月くらい。半袖ではちょっと寒いときもあるので上にウィンドブレーカーというかソフトシェル1枚で十分なときがほとんど。それでも香港人は寒がりなのかモコモコ着込んでいて面白い。

 

たぶんホンコン、アジアンカオスを体感する素敵な街でした

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こんなもんかな

よい旅を!

にっき

『日記』ファンの皆さまはバンクーバーへと誘われていることを一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

 

それは『日記』の筆者のやや捻くれたバンクーバーへの眼差しの中から、筆者が見つけたバンクーバーでの生活の面白さや、筆者が感じている愛着といったもの感じ取とり、『日記』を通じてしか見たことのないバンクーバーの土地、都市、あるいは住んでいる人たちの生活といったものを、やはり自身の目で一度は確かめたいという欲求が喚起されたからだと思います。

 

同時に、筆者のその捻くれた視線そのものにも会いたいと思い、私は友人たちとともにつかの間のバンクーバーの旅へと向かいました。

 

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『日記』はここ半年間更新はありませんでしたが、筆者は元気でした。私たちを手厚くもてなして頂き、おかげ様で本当に良い時間を過ごすことができました。心より感謝いたします。やはりというべきか、多くのことをお互いに話すことはありませんでしたが、それでも筆者の言葉の切れ端からはこれまでのこと、これからのことに対する矜持を感じましたし、共にバンクーバーを訪れた友人や私自身の葛藤も含め、お互いの現状を少なからず共有したことには大きな意味があったのではないかと思います。そして、何よりもくだらないやりとり(本当にくだらないどうしようもないやり取り)で笑っていた時間こそがこの旅の本質であり、本当に訪れてよかったと感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

茶番はここまでにして、この旅をハイライトで振り返ります

・M氏、一人だけ違うトランジットの航空券を取り、成田合流後、解散

・I氏、機内モニターにメッセージを送れる機能を発見し「M氏に送れるかな?笑」←送れるわけないだろ

・M氏、結局先にバンクーバー着きK氏と合流するも、「やばい早く来てくれ」「一生湘南乃風の話してる」

私も浮かれポンチ

 

 

・K氏、飼っている猫ちゃんを溺愛する「くさいし最悪」←かわいいの裏返し

ごめん名前覚えられなかった



・国際免許証をとりに行く時間がなかったM氏、所得前免許返納をしたK氏、I氏とS氏のウィンカーとワイパー誤操作ごとに「ウィンカーポイント!!」←うぜえ

・旅全体を通じて、「美味しんぼ」「湘南乃風」「カネコアヤノ」と「バンクーバー」「神奈川」でポリリズムを刻み続け、ときよりトリップしたような気持ちよさを感じた

・美術館や博物館にいくと、そっち側に行くのもそう遠くはないのだ、と感じるようになった。普遍的ではなく、どうしようもなく歴史の中でしか生きることのできない私たち

 

 

・スノーリゾートとして名高いwhistler、ゴンドラで高いところまで簡単に行けるのであっという間に絶景

 

 

 

・山と山を結ぶゴンドラ、なんと3km支柱が無い。これに乗るだけでも来る価値あり

一寸先は霧

 

無い!!

whistlerは素晴らしい眺望にもかかわらず、人は少なく静かだった(私たちはうるさかった)

whistlerからの帰り道、西日に染まる海に流れてきたいつもの、最高

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・K氏「海が荒川に見えてきた」←黙れ

・高速降りたらK氏M氏「催してきた」というので公園近くに路駐、颯爽とNTを済ませ乗り込む両氏、疲労でついワイパーを動かすS氏、K氏M氏「ウィンカーポイント!!!」←マジで黙れ

 

 

・全てのこぉーーー↑とにぃーーー↑いいー↓理ィ由がほぉーしいーーーゔゔゔゔぅおおおおおおおおい↑↑↑を30回はやった (18:25~くらい)

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美味しんぼの動画は割愛させていただきます

 

 

・山も良かったけど海もよかった。バンクーバーは神奈川良いとこセットを北にもっていったみたいなところ

 

・日没が20時くらいで、夜に海で大人たちが気ままに過ごしているのが印象的だった

・M氏「ハチャメチャビーチだ」知らん女「なんか今日本人いたんだけど……」←すまんな

・結局、大きな水を見たり、入ったり、遊んだりすることが幸せ、水が満ちると心も満ちる

 

 

 

 

 

・屈指の名曲が詰まったこの旅のプレイリスト

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さすらいの 道の途中で 会いたくなったら歌うよ 昔の歌を

さすらい/奥田民生

danke_olc 外伝 O-Ringen 2023 Day 4, 5

Hallo, 某の某がキツすぎてキツツキになりました、ミュンヘンのMIKIDAIです。気になる方は直接聞いてください。

 

今回はO-Ringen 2023 day 4, 5になります。この2日間はÅnnと呼ばれる地区が会場になっており、Day 4はミドル、5はミドルとちょっと場所が被ったロング競技でした。

 

Day 4: Ånn Middle

とりあえず今回の地図です。

細かいミスはあるものの、コンパス維持とポスト周りの地形を意識したら割とうまくいきました。それでもキロ10に及ばす…ナビ速度と走行速度が足りないですね。でも想像したところにポストが出てくる感覚はやっぱり嬉しいですね。特にスウェーデンの森は、木の高さが日本よりも低く、Aヤブでもそれ以上に見通しが悪いので、なおさら嬉しいです。4ポとか「ここだろ」と思ってアタックしたのにほぼ直近でも見つからず、裏に隠れてたりしてました。

 

レースは気持ちよく終われたのに、この日はknswさん出国?効果もあってレース後は土砂降り。モンベルも貫通して濡れ濡れになり大変でした。

 

Day 5: Ånn Long

この日は最終日、同じテレインでロングでした。

 

この日が自分としては最もまとめられたレースでした。それでもキロ10出なかったけれど。1→2の直進でスパイクした時は脳汁出ました。一方7→8はコンパス確認怠ってた部分から少しずつ曲がって流されてしまってました。あと、並走しててクネクネ曲がって走ってて「見えてる」動きをしている人も結局ツボってたり、それに釣られて筆者もツボってたりしてました。結局信じられるのはコンパス。

割と走り続けられたのと、レース後も晴天でかなり気持ち良く終われました。最終レースを走り終えるとその年のワッペンをもらえるのですが、「来年も帰ってこいよ」と英語で言われた時は嬉しかったですね。来年は行けるかな?まだ分からん。

 

所感

世界最大のオリエンテーリング大会だけあって、ホスピタリティが凄かったです。特に今回は全体的にアクセスが悪く、テレインまでの輸送はバスや電車だったのですが、オーリンゲン用に臨時電車があったり、バスも常にフル稼働で凄かった。当然それらを誘導するために人も設置されていたり、なんならバス停からテレインまでの微妙に遠い道のりに音楽隊がいて盛り上げていたり。スタートまでの道中でも水が支給されたり、トイレまであったり。レース後にハンバーガーやナシゴレンを食べるのもルーティンになってました。規模感が為せる技なのでしょうか?

 

私は来年は行けるかどうかまだ分からないですが、来年のチラシを見てみたらオシャレな街の写真があったので、興味あれば見てみると良いと思います。交通とか宿とかはあとでどうにでもなります。

 

とりあえずO-Ringen 2023編は終了です。私は9月中旬までドイツに居れるので、残りをできるだけ楽しめればと思います。

日の入りが22時くらいで本当に明るかった。

danke_olc 外伝 O-ringen 2023 Day 2,3

 

Hallo, 後輩に「あざおOLCブログなるものがあるのだけど書く?」と恥ずかしくて聞けません。ミュンヘンのMIKIDAIです。

 

オリやってご飯作って寝る、そんな生活ですが1日はあっという間に過ぎてしまい毎日書けませんでした。ということでまとめて書いていきます。

 

Day 2: "Breath of the Wild"

Day 2はDay 1と会場は同じなのですが、山岳地帯のオープンテレインでした。

△→1にて、「え、あの遠くの山越えるの?」となったり、4→5にて、「え、あの遠くの山の裏側行くの?」となったり(結局登りをチキって鞍部ルート選択)、壮観な景色でした。しかし、このテレインはオープンで一見走りやすそうに見えますが、下草がふわふわしており、足が取られかなり走りにくかったです。6→7の道中の絶望感半端なかった。

 

この日はknswさん効果もあってか、晴天でオリ日和でしたが、1万人規模の人がラストの誘導区間を走っていたため道が沼と化し、人がたくさん埋まるわカオスな様相でした。

 

Day 3: Järpen

Day 3前にknswさんが帰ってしまったらしく、この日はレース中雨でした… この日はDay 1のような、湿地やオープンが混在したような下り貴重のテレインでした。

スーパー下手でした。コンパスの維持が保てないまま突っ込んだり、ポスト周りの地形が読みきれてなかったりしてました。ただ、このテレインの薮表記が実際と地図上で全然違ったりする部分があって困惑しました。

 

この日は住んでる街のDuvedのオリエンティアが集まってご飯を食べてたりしてました。

なんかゴミ捨てに行くだけなのにずっと見られてた。

 

danke_olc 外伝 O-ringen 2023 at Åre -Day1-

Hallo, ご無沙汰しております,ミュンヘンのMIKIDAIです.半年以上更新さぼっておりました.先日博士論文本審査が無事終了し,晴れて博士課程修了できそうです.やったぜ.なので本ブログでアイスランド編や越冬編あたりを今後更新する予定です.

 

今回はO-ringen 2023に参加するべくÅre(オーレ)というスウェーデンのクソ田舎にやってきております.一緒に行動している後輩は日本からきてこの田舎までたどり着くのに相当長旅だったでしょう...そのため日本からの参加者は去年ほどいなさそうでした.みんなSwiss O weekに流れている.審査と被って行けず.

 

オーレ着弾,Day 1レース

オーレまでは,ストックホルムから夜行電車で8時間ほど乗ってたどり着きました.後輩は寝台列車の1部屋に6個のベッドがあったのにもかかわらず,誰もいなかったので一人で悠々と使っていたそうです.筆者はというと,予約はできたものの寝台列車部分ではなく,

人口密度パ○パース

普通に座席でした.残念.しかし筆者はどこでも寝れるので睡眠は十分とることが出来ました.

 

今年のテレインは全体的にアクセスが悪く,主要駅から電車やバスで会場まで行く必要がありましたが,何とか無事付けました.

着弾.寒すぎて...

 

この日は会場がスキー場で風に常にさらされ,曇っていたので気温が10度程度でしかなく完全に晩秋の様相でした.

 

Day1のレースはこんな感じ.

Day1 Trillevallen

去年のO-ringenもそうでしたが,湿地は地面がふかふかの森,オープン付き湿地が分かりやすく使える感じでした.2→3は下の道や上の道が見えましたが,せっかく来たし真っすぐ目に行ってみたくなり,無事爆死.白い部分も木が低くて思ったより見通しが悪く,ポストの中心まで行くのが難しい感じでした.

加えて筆者は朝ごはんをたくさん食べる時間がなく,寒かったのもあり,お腹がすいて終盤登れなくなり大変でした.救護所でなんか食べるものがあるか聞いたところ,コーヒーと謎の果物をいただき,一時的に事なきを得ました.ゴール直後Kioskに直行し,ハンバーガーを購入.事なきを得ました.

食べた瞬間栄養が体にいきわたる感じ,生を実感できる

 

O-ringenでの生活

今回は日本からの参加者が少なかったこともあり,家選びに苦労しました.O-ringen斡旋宿を調べていましたが,家みたいな宿は宿泊人数が多くないと高すぎてきつい.結果見つかったものはこちら.

たぶん別荘

清潔感は十分,ベッドやシャワーキッチン等は完備で住むには十分でした.しかし残念なことに洗濯機がなく,日本からいらしていたTTMさんに相談したところ,彼のところにも洗濯機はなく,手洗いしているということ.ということで我々も湿地に埋まり泥だらけの靴下等を手洗いして事なきを得ました.その分握力が死に,文明の利器のありがたさを痛感しました.

基本は分担で自炊して生活する予定

 

danke_olc Darmstadt支部 1

Hallo, あざおOLCのMです。お久しぶりです。最近一番嬉しかったことは樋口円香さんの限定SSRを引いたことです。

今回はドイツのダルムシュタットに来ています。業務出張で4週間ほどの滞在です。執筆時点でちょうど折り返し地点に来ています。海外遠征としては自分史上最長になります。

あざおOLCクラブは、ワールドワイドに活動する匿名のオリエンテーリング集団です。

ダルムシュタット

フランクフルトから40分ほどに位置する中堅都市です。大都会というほどではありませんが、生活に困ることはなく、なかなかいい町です。スウェーデンに行ったときもスペインに行ったときも、首都クラスの大きな町かオリエンテーリング会場になるような小さな町にしか滞在したことがなかったので、こういう規模の町に来るのは初めてかもしれません。

駅まで徒歩5分、スーパーまで徒歩5分、職場まで徒歩10分、そして森まで徒歩10分という、素晴らしい環境です。宿泊費、交通費は会社持ち。弊社最高。転職活動中です。

町並みはヨーロッパらしくて美しく、散歩が捗ります。ただ、大きな町ではないので、調子に乗ってずんずん行くと唐突に虚無に突き当たることもあります。

ダルムシュタット中央駅

一億総ビール時代

夜の中心街

レーニン

ランニングシューズを3足持参してやる気満々でしたが、露骨にトレーニング量が落ちています。時差ボケが意外と抜けなかったり、海外での労働という初めての事態にそれなりに消耗していたり、というのが言い訳です。

環境としては充実しています。まず、でかくて走りやすい公園があること。それから、景色が新鮮で楽しいこと。

公園に卓球台がある。ボルの国。

ジャーマン三四郎

そして、森が近くにあることと、22時まで明るいこと。退勤後に森を走れるのには感激しました。

ホテルから走って5分でこれ

シカがもりもり出てくる道

森の中に急に現れる、ペレがサッカーしてそうなコート

走りやすい2kmくらいの周回コースも見つけました。3周してセグメント1位を獲りました。

墓地の外周。祖先への畏敬の念を感じながらキロ3分20秒で走った。

生活にはそれなりに慣れてきたので、残り2週間はもう少し強度を上げていきたいと思います。

友人との再会

高校時代の友人がドイツ滞在中のため、ケルンで再会しました。彼の研究室の同僚とともにPaintballというサバゲーみたいなものに参加しました。人見知りと英語弱者のデバフ二重がけにより、コミュニケーションがとれずに終戦という感じでした。

その後、ケルン市内を観光し、友人が住むユーリッヒという小さな町で1泊。個人的にはユーリッヒが気に入りました。外国の小さい町大好き。家はでかいし道はでかいし人は少ないし町並みはきれいだし。

ケルン大聖堂

静かな夜

ユーリッヒ猫

友人と立てた旅行計画

MIKIDAIも書いていましたが、ドイツ料理は単調です。肉!芋!という感じ。おいしいことはおいしいけど、半分くらいで飽きちゃうものが多いです。

外食は高いので、普段はスーパーでパンとかハムとかパスタとかサラダとかを買って食べています。これはこれで悪くないですが、ご飯と麺が恋しいです。

ビールはやっぱりうまい。アルコールに弱くて1,2杯しか飲めないのが残念です。こっちは知らなかったけど、アップルワインも名物らしい。「おいしいけど結構アルコール感じるね」って現地の人に言ったら、真顔で「ジュースじゃん」って言われました。

シュニッツェルという典型的ドイツ料理。これはうまかった。

未知のエナドリ。世界中どこでも同じような味がする。

お祭り

今週末、ダルムシュタットではお祭りが開催されています。複数の現地人から「週末は市内でフェスティバルが開かれているからぜひ行ってみてほしい」と繰り返し言われたので、「まあ地元の縁日みたいな感じでしょ〜」と思いつつも行ってみました。

昨日まではなかった観覧車

昨日まではなかったバイキング

大騒ぎでした。町中に絶叫マシン作ってるのやばいだろ。バイキングの後ろにあるのは博物館です。絶対に安全基準とか満たしてないと思う。

出店ももちろん大量に出ています。

とんでもなく巨大なひもくじ屋台

カリーヴルストとビール。1人で食べたのでちょっとしょっぱかった。

お祭りは誰かと一緒に行きましょう。

労働

英語、できね〜〜 という感じ。

仕事そのものは日本より楽です。18時くらいに帰る人が多いし、昼休みはクソ長いし、結構のんびりしています。昼食を食べたあとに必ずコーヒーブレイクが30分くらいあるんですが、弊社メンバーは「そろそろ働かなくていいのかな……」とそわそわし始めます。

労働モンスターの上司が先日帰国し、さらに楽になるかなと思っていたら、入れ替わりで仲間のモンスターが来訪し、帰国して元気を取り戻した上司からはメッセージが無限に飛んでくるようになり、挟み撃ちの様相を呈しております。